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新型コロナウィルス関連の情報まとめ

新型コロナウィルス関連の情報について、素人ではあるが、調べたことをまとめてみた。
筆者は、物理学が専門であり、医学や生物学は専門外の門外漢であるため、
ここに書いてある内容は、筆者が自分用の備忘録としてまとめたものなので、
あくまで参考程度の情報として、あまり鵜呑みにしない方が良いかも知れない。

目次

用語集
日本における流行状況
アミノ酸

オミクロン株が主流となる以前からの情報を含む。
懸念される変異株(VOC)
主要な変異について
過去の注目すべき変異株(VOI)

オミクロン株が主流となった現在は、以降を参照。
オミクロン株の変異株名称
└オミクロン株の主要な変異
オミクロン株の変異箇所




用語集

カタカナ英語が多過ぎる。Wikipediaへの導線有り。
数字、ラテンアルファベット、五十音の順に並べてみた。

  • 「2価ワクチン」:オミクロン株対応2価ワクチンとは、
    従来株とオミクロン株系統のそれぞれのスパイクタンパク質の
    設計図となるmRNAを有効成分とするワクチン
  • 「2類」:「 感染症法」による分類。結核、SARS、MERS、鳥インフルエンザ(H5N1)等。
  • 「3つの密」、「3密」:「密閉」、「密集」、「密接」。
    →「3つの密 - Wikipedia
  • 「5類」:「 感染症法」による分類。インフルエンザ、HIV(エイズ)、風疹、麻疹、破傷風等。
  • 「COCOA」:新型コロナウイルス接触確認アプリ(Contact-Confirming Application)。
    コロナ感染者の「全数把握」の見直しに伴い、2022年11月17日をもって順次運用を停止。
    →「 新型コロナウイルス接触確認アプリ - Wikipedia」:
  • 「COVID-19」:新型コロナウイルス感染症。
    →「 新型コロナウイルス感染症 (2019年) - Wikipedia
  • 「ECMO」:「体外式膜型人工肺(extracorporeal membrane oxygenation)」の略。
    人工肺とポンプを用いた体外循環回路による治療のこと。
  • 「HER-SYS(ハーシス)」:新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理支援システム。
    →「 新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理支援システム - Wikipedia
  • 「Myl9(ミルナイン)」:コロナの重症化に関与する因子の一つと考えられている。
    千葉大学の研究によると、このたんぱく質の濃度が重症度と相関関係があるらしい。
  • N95マスク」:
  • PCR検査」:
  • 「SARS-CoV-2」:新型コロナウイルス
    →「 SARSコロナウイルス2 - Wikipedia
  • 「アビガン( ファビピラビル)」:
  • アマビエ」:日本の疫病封じの妖怪。
  • アマビコ」:
  • イベルメクチン」:抗寄生虫薬。
  • 「ウィズコロナ政策」:新型コロナウイルスの消滅は不可能との前提に立ち、
    同ウイルスとの共存を目指しながら社会を正常化させる政策。
  • 「エンベロープウイルス」:ウイルスの表面を脂肪の膜で包んでいるウイルス。
    コロナウイルスやインフルエンザウイルスなど。
    その脂肪の膜は、アルコール消毒薬によって壊れてしまい、
    脂肪の膜が壊れた状態では、ウイルスの感染力が失われる。
  • オーバーシュート」=「感染爆発」
  • 「獲得免疫」:後天的に身につく
    →「 獲得免疫系 - Wikipedia
  • カテキン」:紅茶や緑茶に含まれる成分で、
    奈良県立医科大学の研究によると、インフルエンザウイルスなどと同様に、
    新型コロナウイルスを不活化(無害化)する効果があるらしい。
  • 「偽陽性」:実際にはその病気ではないのに検査結果が陽性になること。
  • 「緊急事態宣言」:
    →「 緊急事態宣言及びまん延防止等重点措置 - Wikipedia
  • 「空気感染」:
    →「感染経路 - Wikipedia
  • 「クラスター」=「集団感染」
  • 「個食」、「孤食」:一人で食べること
  • コロナ禍 - Wikipedia」:コロナ禍の語源は、「禍」は「災い」や「災難」、「不幸なできごと」
    を意味することば。「コロナ渦(コロナうず)」などと誤った表記がなされることも多い。
  • 「サイトカインストーム」=「免疫暴走」
    →「 サイトカイン放出症候群 - Wikipedia
  • 次亜塩素酸水」:
  • 次亜塩素酸ナトリウム」:
  • 自粛警察」:
  • 「自然免疫」:生まれた時から備わっている
    →「 自然免疫系 - Wikipedia
  • 「持続感染」:豊橋技術科学大学と岡山大学の研究によると、
    新型コロナウイルス感染症の後遺症の原因と考えられている。
  • 「実効再生産数」:ある時点において1人の感染者が全感染期間に感染させる人数の平均値。
    1以上で増加傾向、1未満で減少傾向を表す。
  • 「社会的距離 (ソーシャルディスタンス/social distance)」:
    用語としては、物理的距離(physical distance)の方が望ましい。
  • 正常性バイアス」:有事の際にも、平時と同様に判断してしまうこと。
    例えば、コロナ禍における不要不急の外出など。
  • 「接触感染」:
    →「感染経路 - Wikipedia
  • ゼロコロナ政策」:
  • 「濃厚接触者」:感染症患者(この場合、新型コロナウイルス感染者)と
    近距離で接触、或いは長時間接触し、感染の可能性が相対的に高くなっている者。
  • 「パンデミック」=「世界的大流行」
  • 「飛沫感染」:
    →「感染経路 - Wikipedia
  • 「ブースター接種」:ワクチンの効果を高め、持続させるための追加接種のこと。
  • 「ファクターX」:日本人の新型コロナウイルス患者の重症者、
    死亡者が欧米人より少ない理由として指摘される謎の要因。
    理化学研究所の研究によると、日本人の約6割が持つ
    「A24」という白血球の型で、「QYI」というペプチドに
    キラーT細胞が効率的に反応するらしい。
  • ブレイクスルー感染」:ワクチン接種をしていても、
    その予防効果を突破して感染してしまうこと。
  • 「ブレインフォグ(Brain Fog)」:新型コロナウイルス感染症の
    後遺症と考えられている。直訳すると「脳の霧」という意味で、
    頭の中に霧がかかったように、物事が思い出せない状態を表す。
  • ポリビニルアルコール」:
  • 「まん延防止等重点措置」:
    →「 緊急事態宣言及びまん延防止等重点措置 - Wikipedia
  • 「黙食」:黙って食べること
  • モルヌピラビル」:
  • 「陽性率(検査陽性率)」:1日当たりの検査数に対する新規陽性者数の割合を示したもの。
  • レムデシビル」:エボラウイルス治療薬として開発された。
    日本では特例承認制度により、2020年5月7日に正式に
    新型コロナウイルスへの治療薬として承認された。
  • 「ロックダウン」=「都市封鎖」



日本における流行状況

関東1都3県(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)を中心に、
取り敢えず、第1波から第6波とその原因の株、ピーク、
緊急事態宣言及びまん延防止等重点措置の
発令状況を時系列順に表にまとめてみた。
集計は後日、自治体などにより修正される
可能性があるため、数値はあくまで目安である。
【参考】 新型コロナウイルス 日本国内の感染者数・死者数・重症者数データ|NHK特設サイト

年月 ピーク 全国 東京都 神奈川県
埼玉県
千葉県
2020年01月 第1波 SARS-CoV-2 全国644人
(2020年4月11日)
     
2020年02月      
2020年03月      
2020年04月 第1回緊急事態宣言
(4/16~5/14)
第1回緊急事態宣言
(4/7~5/25)
第1回緊急事態宣言
(4/7~5/25)
2020年05月
2020年06月      
第2波 SARS-CoV-2 全国1597人
(2020年8月7日)
     
2020年07月      
2020年08月      
2020年09月      
2020年10月      
第3波 SARS-CoV-2 全国8045人
(2021年1月8日)
     
2020年11月      
2020年12月      
2021年01月   第2回緊急事態宣言
(1/8~3/21)
第2回緊急事態宣言
(1/8~3/21)
2021年02月  
2021年03月  
第4波 アルファ株 全国7244人
(2021年5月8日)
     
2021年04月   第1回まん延防止等重点措置
(4/12~4/24)
第1回まん延防止等重点措置
(4/20~8/1)
  第3回緊急事態宣言
(4/25~6/20)
2021年05月  
2021年06月  
第5波 デルタ株 全国25975人
(2021年8月20日)
  第2回まん延防止等重点措置
(6/21~7/11)
2021年07月  
  第4回緊急事態宣言
(7/12~9/30)
2021年08月  
  第3回緊急事態宣言
(8/2~9/30)
2021年09月  
2021年10月      
2021年11月      
2021年12月      
第6波 オミクロン株
BA.1

(BA.2)
全国104336人
(2022年2月8日)
     
2022年01月   第3回まん延防止等重点措置
(1/21~3/21)
第2回まん延防止等重点措置
(1/21~3/21)
2022年02月  
2022年03月  
2022年04月      
2022年05月      
2022年06月      
第7波 オミクロン株
(BA.2)

BA.5
全国261004人
(2022年8月19日)
     
2022年07月      
2022年08月 国の通知に基づき、神奈川県でも令和4年8月から、
医療機関における重点観察対象者以外の届出項目が
簡略化されたことに伴い、療養者数の集計については
不確実なものとなったため、8月22日をもって掲載を終了。
2022年09月 ※令和4年9月26日に全国一律で発生届出対象の見直しが行われたため、
令和4年9月27日公表分からは前日に市内医療機関等が
新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理支援システム
(HER-SYS)に入力した年代別陽性者数のみ公表。
2022年10月      
第8波 オミクロン株 全国246751人
(2023年1月6日)
     
2022年11月      
2022年12月      
2023年01月      
2023年02月      
2023年03月      



アミノ酸

アミノ酸は、20種類存在し、それぞれ、三文字表記と一文字表記があるので、
表にまとめた。26種類のアルファベットのうち、一文字表記で使われていない
アルファベットは、B、J、O、U、X、Zの6種類のようだ。
→【参考文献】: 「アミノ酸 - Wikipedia

アミノ酸 三文字表記 一文字表記
アラニン Ala A
アルギニン Arg R
アスパラギン Asn N
アスパラギン酸 Asp D
システイン Cys C
グルタミン Gln Q
グルタミン酸 Glu E
グリシン Gly G
ヒスチジン His H
イソロイシン Ile I
ロイシン Leu L
リシン
lysine
Lys K
メチオニン Met M
フェニルアラニン Phe F
プロリン Pro P
セリン Ser S
トレオニン Thr T
トリプトファン Trp W
チロシン Tyr Y
バリン Val V



懸念される変異株(VOC)

過去の懸念される変異株(VOC)を含む。
変異箇所については、次のサイトの画像が最も分かり易い。
【参考】まずい変異がてんこ盛り オミクロン型出現のわけ: 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC212PC0R21C21A2000000/
【追記】WHOは、系統 B.1.1.529及びその亜系統・組み換え株を一括して
「懸念される変異株 (VOC)」に分類していたが、2023年3月15日以降、
オミクロン株亜系統・組み換え株のそれぞれについて
リスク判断を行って分類することとしている。

SARS-CoV-2 変異株 アルファ株 ベータ株 ガンマ株 デルタ株 オミクロン株
  系統名 系統 B.1.1.7 系統 B.1.351 系統 P.1
(系統 B.1.1.28.1)
系統 B.1.617.2 系統 B.1.1.529
中国・武漢 最初の検出国 イギリス 南アフリカ ブラジル インド 南アフリカ
  VOCから除外 2022年4月 2022年4月 2022年4月 2022年7月  
K 417 K N T K N
L 452 L L L R L
T 478 T T T K K
E 484 E K K E A
N 501 Y Y Y N Y
D 614 G G G G G
H 655 H H Y H Y
P 681 H P P R H
A 701 A V A A A
D 950 D D D N D

主要な変異について

  • 「L452R」:「スパイクたんぱく質」の452番目のアミノ酸が
    ロイシン(略号L)からアルギニン(略号R)に
    置き換わったことを指す変異。デルタ株等に見られる。
    この変異は新型コロナワクチンや抗体の効果を弱める可能性がある。
  • 「E484K」:「スパイクたんぱく質」の484番目のアミノ酸が
    グルタミン酸(略号E)からリシン(略号K)に
    置き換わったことを指す変異。ベータ株やガンマ株等に見られる。
    この変異は新型コロナワクチンの有効性を減少させる可能性がある。
  • 「E484Q」:「スパイクたんぱく質」の484番目のアミノ酸が
    グルタミン酸(略号E)からグルタミン(略号Q)に
    置き換わったことを指す変異。カッパ株に見られる。
    この変異は新型コロナワクチンの有効性を減少させる可能性がある。
  • 「N501Y」:「スパイクたんぱく質」の501番目のアミノ酸が
    アスパラギン(略号N)からチロシン(略号Y)に
    置き換わったことを指す変異。アルファ株、ベータ株、ガンマ株等に見られる。
    この変異はスパイクタンパク質が人の細胞と結合しやすくなると考えられている。
  • 「D614G」:「スパイクたんぱく質」の614番目のアミノ酸が
    アスパラギン酸(略号D)からグリシン(略号G)に
    置き換わったことを指す変異。多くの変異株に見られる。
    この変異は感染率を高めると考えられている。
  • 「P681H」:「スパイクたんぱく質」の681番目のアミノ酸が
    プロリン(略号P)からヒスチジン(略号H)に
    置き換わったことを指す変異。アルファ株等に見られる。
    この変異は感染率を高めると考えられている。
  • 「P681R」:「スパイクたんぱく質」の681番目のアミノ酸が
    プロリン(略号P)からアルギニン(略号R)に
    置き換わったことを指す変異。デルタ株等に見られる。
    この変異は感染率を高めると考えられている。

過去の注目すべき変異株(VOI)

SARS-CoV-2 変異株 イプシロン株 ゼータ株 イータ株 シータ株 イオタ株 カッパ株 ラムダ株 ミュー株
  系統名 系統 B.1.429 系統 P.2
(系統 B.1.1.28.2)
系統 B.1.525 系統 P.3
(系統 B.1.1.28.3)
系統 B.1.526 系統 B.1.617.1 系統 C.37 系統 B.1.621
中国・武漢 最初の検出国 アメリカ合衆国
カリフォルニア州
ブラジル イギリス
ナイジェリア
フィリピン アメリカ合衆国
ニューヨーク州
インド ペルー コロンビア
  VOIから除外 2021年7月 2021年7月 2021年9月 2021年7月 2021年9月 2021年9月 2022年4月 2022年4月
R 346               K
L 452 R         R Q  
E 484   K K K K Q   K
F 490             S  
N 501       Y       Y
D 614 G G G G G G G G
P 681       H   R   H
T 859             N  
D 950               N




オミクロン株の変異株名称

  • 「BA.1」(B.1.1.529.1):
  • 「BA.2」(B.1.1.529.2):ステルスオミクロンとも呼ばれる。
  • 「BA.2.75」:2022年5月にインドで検出。
    通称ケンタウロス。BA.2系統なのにBA.5似。
  • 「BA.3」(B.1.1.529.3):
  • 「BA.4」(B.1.1.529.4):2022年1月に南アフリカ共和国で検出。
    デルタ株などにも見られたL452R変異などを有している。
  • 「BA.4.6」:BA.4から派生
  • 「BA.5」(B.1.1.529.5):2022年1月に南アフリカ共和国で検出。
    デルタ株などにも見られたL452R変異などを有している。
  • 「BF.7」:BA.5から派生
  • 「BQ.1」:BA.5系統から派生。
  • 「BQ.1.1」:通称ケルベロス。BQ.1に、
    さらにスパイクたんぱく質の変異が加わった。
    (変異:「BA.5」系統に、「K444T」、「N460K」、「R346T」等)
  • 「XBB」:BA.2系統の変異。通称グリフォン。
    BA.2由来の変異株2種の遺伝子が混ざったもの。
    (変異:「BA.2.75」系統に、「N460K」、「R346T」、「Q183E」等)
  • 「XBB.1.5」:ウイルスがヒトの細胞と結びつく際に使う
    スパイクタンパク質に、新たに「F486P」という変異が加わっている。
  • 「XBB.1.9.1」:通称ハイペリオン? ←New
  • 「XBB.1.16」:通称アークトゥルス。XBB.1+E180V, K478R, F486P。結膜炎? ←New
  • 「XD」:BA.1とデルタ株の組替え体。
    「デルタクロン」とも呼ばれている。
  • 「XE」:BA.1とBA.2の組換え体。
  • 「XF」:BA.1とデルタ株の組替え体。
    「デルタクロン」とも呼ばれている。

オミクロン株の主要な変異

オミクロン株以降の変異株に見られる主要な変異について。

  • 「R346T」:収斂変異?
  • 「K444T」:収斂変異?
  • 「N460K」:収斂変異?
  • 「F486P」:
  • 「F486S」:
  • 「F490S」:
Q183E

オミクロン株の変異箇所

変異箇所については、【参考文献】の国立感染症研究所の記事を参照。
【参考】変異箇所が分かり易い画像としては、以下のサイトの画像を挙げておく。

  • 「デルタ株の特徴が追加された国内由来オミクロン株BA.2系統の
    市中感染事例を初めて確認」 | 国立大学法人 東京医科歯科大学
    https://www.tmd.ac.jp/press-release/20220502-1/
    図2 オミクロン各区系統のスパイクタンパク領域変異(共通または特異的変異)
    https://www.tmd.ac.jp/files/rcms_conv_webp/files/topics/57457_ext_05_28.jpg_1651110517.webp?v=1651469294
  • 東京都健康安全研究センター » 世界の新型コロナウイルス変異株
    流行状況(1 月20日更新)監視下の亜系統更新
    https://www.tmiph.metro.tokyo.lg.jp/lb_virus/worldmutation/
    世界のオミクロン変異株と亜系統の発生状況について
    ・Version Nov 08 2022(ページ上には現在表示されていないが、サーバ内には画像が残っている模様)
    https://www.tmiph.metro.tokyo.lg.jp/files/lb_virus/worldmutation/FhhQ4-NWIAA_nVo1.jpg
    ・Version Feb 3, 2023(ページ上には現在表示されていないが、サーバ内には画像が残っている模様)
    Convergent evolution in BA.1 and BA.2
    https://www.tmiph.metro.tokyo.lg.jp/files/lb_virus/worldmutation/chart2.png
    Convergent evolution in BA.4/5
    https://www.tmiph.metro.tokyo.lg.jp/files/lb_virus/worldmutation/chat1.png
    ・Version Aug 7, 2023
    Convergent evolution in XBB
    https://twitter.com/dfocosi/status/1688604943576379392
    ・Version Sep 18, 2023←New
    Convergent evolution in XBB
    https://twitter.com/dfocosi/status/1703722532707209651/photo/1

「オミクロン株」(B.1.1.529)とその変異株である、「BA.1」(B.1.1.529.1)との
詳細な違い、及び、「BA.3」(B.1.1.529.3)や、「XD」、「XE」、「XF」に関する、
詳細が書かれた日本語の資料は殆ど見つからないため、次表には反映しない。
また、上の表で既出の「K417N」、「E484A」、「N501Y」、
「D614G」、「H655Y」、「P681H」は、重複するため、これも再掲しない。
※「T478K」は、XBB1.16で新たな変異が確認されたので再掲した。

SARS-CoV-2 変異株 オミクロン株 BA.1 BA.2 BA.2.75 XBB XBB.1.5 XBB1.9.1 XBB1.16 BA.4 BA.4.6 BA.5 BF.7 BQ.1 BQ.1.1
  系統名 B.1.1.529 B.1.1.529.1 B.1.1.529.2           B.1.1.529.4   B.1.1.529.5      
  通称       Centaurusケンタウロス Gryphonグリフォン Krakenクラーケン Hyperion Arcturusアークトゥルス   Aeterna   Minotaur Typhon Cerberusケルベロス
G 339 D D D H H H H H D D D D D D
R 346 R R R R T T T T R T R T R T
S 371 L L F F F F F F F F F F F F
S 373 P P P P P P P P P P P P P P
S 375 F F F F F F F F F F F F F F
T 376 T T A A A A A A A A A A A A
D 405 D D N N N N N N N N N N N N
R 408 R R S S S S S S S S S S S S
N 440 K K K K K K K K K K K K K K
K 444 K K K K K K K K K K K K T T
G 446 S S G S S S S S G G G G G G
L 452 L L L L L L L L R R R R R R
N 460 N N N K K K K K N N N N K K
S 477 N N N N N N N N N N N N N N
T 478 K K K K K K K R K K K K K K
F 486 F F F F S P P P V V V V V V
F 490 F F F F S S S S F F F F F F
Q 493 R R R Q Q Q Q Q Q Q Q Q Q Q
G 496 S S G G G G G G G G G G G G
Q 498 R R R R R R R R R R R R R R
Y 505 H H H H H H H H H H H H H H
T 547 K K T T T T T T T T T T T T
N 679 K K K K K K K K K K K K K K
N 764 K K K K K K K K K K K K K K
D 796 Y Y Y Y Y Y Y Y Y Y Y Y Y Y
N 856 K K N N N N N N N N N N N N

XBB系統のオミクロン株の変異株名称

  • 「エリス」:オミクロン株「EG.5株」「EG.5.1株」。「XBB.1.9.1株」から派生した株。
    EG.5は、親株のXBB.1.9.2と比較して、スパイクタンパク質にF456Lのアミノ酸変異が追加されている。
    亜種およびXBB.1.5と比較して、スパイクタンパク質にF456Lのアミノ酸変異がある。
  • 「FL.1.5.1」:通称フォルナックス。XBB1.9.1系統のウイルス。+F456L, K478R?
  • 「BA.2.86」:通称ピロラ。本来名称B.1.1.529.2.86。
    オミクロン株から派生した「BA.2」が変異したもの。
  • 「XBB.1.9.2」:子系統にEG系統を持つ。XBB.1+F486P, Q613H
  • 「EG.5」:XBB.1.9.2+F456L
  • 「EG.5.1」:EG.5+Q52H
  • 「JN.1」:本来名称B.1.1.529.2.86.1。
    BA.2.86.1にはJN、BA.2.86.3にはJQと命名された子孫株が認定された。
    中でもJN.1系統は現在世界で急激に検出数が増加している系統で、
    BA.2.86のスパイク部分の455番目のアミノ酸が
    L(ロイシン)からS(セリン)に変化する事により、
    高い免疫回避能力を確保しているとの報告がある。
    BA.2.86+L455S

XBB系統のオミクロン株の変異箇所




【参考文献】

Wikipedia

  1. 新型コロナウイルス - Wikipedia
  2. 新型コロナウイルス感染症 (2019年) - Wikipedia
  3. 日本における2019年コロナウイルス感染症の流行状況 - Wikipedia
  4. 緊急事態宣言及びまん延防止等重点措置 - Wikipedia
  5. SARSコロナウイルス2 - Wikipedia
  6. SARSコロナウイルス2の変異株 - Wikipedia
  7. SARSコロナウイルス2-アルファ株 - Wikipedia
  8. SARSコロナウイルス2-ベータ株 - Wikipedia
  9. SARSコロナウイルス2-ガンマ株 - Wikipedia
  10. SARSコロナウイルス2-デルタ株 - Wikipedia
  11. SARSコロナウイルス2-オミクロン株 - Wikipedia
  12. 懸念される変異株 - Wikipedia

国立感染症研究所

  1. 新型コロナウイルス(COVID-19)関連情報ページ
  2. SARS-CoV-2の変異株B.1.1.529系統について(第1報)」(2021年11月26日)
    スパイクタンパク質受容体結合ドメインの主な変異:
    K417N, N440K, G446S, S477N, T478K, E484A, Q493K, G496S, Q498R, N501Y, Y505H
  3. SARS-CoV-2の変異株B.1.1.529系統(オミクロン株)について(第2報)」(2021年11月28日)
    スパイクタンパク質受容体結合ドメインの主な変異:
    K417N, N440K, G446S, S477N, T478K, E484A, Q493K, G496S, Q498R, N501Y, Y505H
  4. SARS-CoV-2の変異株B.1.1.529系統(オミクロン株)について(第3報)」(2021年12月8日)
    スパイクタンパク質の主な変異:
    G142D, G339D, S371L, S373P, S375F, K417N, N440K, G446S,
    S477N, T478K, E484A, Q493K, G496S, Q498R, N501Y, Y505H
  5. SARS-CoV-2の変異株B.1.1.529系統(オミクロン株)について(第4報)」(2021年12月15日19:00時点)
    スパイクタンパク質の主な変異(全てのオミクロン株で認めるわけではない):
    G142D, G339D, S371L, S373P, S375F, K417N, N440K, G446S,
    S477N, T478K, E484A, Q493K, G496S, Q498R, N501Y, Y505H
  6. SARS-CoV-2の変異株B.1.1.529系統(オミクロン株)について(第5報)」(2021年12月28日9:30時点)
    スパイクタンパク質の主な変異(全てのオミクロン株で認めるわけではない):
    G142D, G339D, S371L, S373P, S375F,
    S477N, T478K, E484A, Q493K, G496S, Q498R, N501Y, Y505H, P681H
  7. SARS-CoV-2の変異株B.1.1.529系統(オミクロン株)について(第6報)」(2022年1月13日9:00時点)
    スパイクタンパク質の主な変異(全てのオミクロン株で認めるわけではない):
    G142D, G339D, S371L, S373P, S375F,
    S477N, T478K, E484A, Q493K, G496S, Q498R, N501Y, Y505H, P681H
  8. SARS-CoV-2の変異株B.1.1.529系統(オミクロン株)について(第7報)」(2022年1月26日9:00時点)
    スパイクタンパク質の主な変異等(全てのオミクロン株で認めるわけではない):
    BA.1/BA.2共で主流:G142D, G339D, S373P, S375F,
    S477N, T478K, E484A, Q493R, Q498R, N501Y, Y505H,
    D614G, H665Y, N679K, P681H, N764K, D796Y, Q954H, N969K
    BA.1で主流: A67V, del69/70, T95I, del143/145, N211I, del212, S371L,
    G496S, T547K, N856K, L981F
    BA.2で主流: T19I, L24S, del25/27, V213G, S371F, T376A, D405N, R408S, K417N, N440K
  9. SARS-CoV-2の変異株B.1.1.529系統(オミクロン株)について(第8報)」(2022年2月16日9:00時点)
    スパイクタンパク質の主な変異等(全てのオミクロン株で認めるわけではない):
    BA.1/BA.2系統共に主流:G142D, G339D, S373P, S375F, K417N, N440K,
    S477N, T478K, E484A, Q493R, Q498R, N501Y, Y505H,
    D614G, H665Y, N679K, P681H, N764K, D796Y, Q954H, N969K
    BA.1系統で主流: A67V, del69/70, T95I, del143/145, N211I, del212, S371L,
    G446S, G496S, T547K, N856K, L981F (BA.1.1ではR346K)
    BA.2系統で主流: T19I, L24S, del25/27, V213G, S371F, T376A, D405N, R408S
  10. SARS-CoV-2の変異株B.1.1.529系統(オミクロン株)について(第9報)」(2022年3月16日9:00時点)
    スパイクタンパク質の主な変異等(全てのオミクロン株で認めるわけではない):
    BA.1/BA.2系統共に主流:G142D, G339D, S373P, S375F, K417N, N440K,
    S477N, T478K, E484A, Q493R, Q498R, N501Y, Y505H,
    D614G, H665Y, N679K, P681H, N764K, D796Y, Q954H, N969K
    BA.1系統で主流: A67V, del69/70, T95I, del143/145, N211I, del212, S371L,
    G446S, G496S, T547K, N856K, L981F (BA.1.1ではR346K)
    BA.2系統で主流: T19I, L24S, del25/27, V213G, S371F, T376A, D405N, R408S
  11. 感染・伝播性の増加や抗原性の変化が懸念される
    新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の変異株について (第15報)
    」(2022年3月28日9:00時点)
  12. 感染・伝播性の増加や抗原性の変化が懸念される
    新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の変異株について (第16報)
    」(2022年4月28日9:00時点)
    BA.4系統、BA.5系統が有する遺伝子変異はその多くがBA.2系統と共通しており、
    BA.2系統との違いは、BA.4/BA.5系統は69/70欠失、
    L452R, F486V変異を有していることである。
  13. 感染・伝播性の増加や抗原性の変化が懸念される
    新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の変異株について (第17報)
    」(2022年6月3日9:00時点)
    BA.4系統、BA.5系統が有する遺伝子変異はその多くがBA.2系統と共通しており、
    BA.2系統との違いは、BA.4/BA.5系統は69/70欠失、
    L452R、F486V変異を有していることである。
  14. 感染・伝播性の増加や抗原性の変化が懸念される
    新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の変異株について (第18報)
    」(2022年7月1日9:00時点)
    BA.4系統、BA.5系統が有する遺伝子変異はその多くがBA.2系統と共通しており、
    BA.2系統との違いは、BA.4/BA.5系統はスパイクタンパク質に
    69/70欠失、L452R、F486V変異を有していることである。
  15. 感染・伝播性の増加や抗原性の変化が懸念される
    新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の変異株について (第19報)
    」(2022年7月27日9:00時点)
    オミクロン株の中では、BA.2系統、BA.2.12.1系統、BA.4系統、BA.5系統が
    それぞれ2.61%、4.51%、10.57%、53.59%を占め、
    BA.2系統からBA.5系統への置き換わりが進んでいる。
    BA.2.75系統は、BA.2系統と比較して、スパイクタンパク質に
    K147E、W152R、F157L、I210V、G257S、G339H、G446S、N460Kの各変異を有しており、
    BA.1系統、BA.2系統などで見られたQ493R変異は有さない。
    これらスパイクタンパク質の変異は抗体結合部位の構造に影響している可能性が高く、
    例えばG446S変異はBA.1系統と共通する変異で、
    ワクチン接種による中和抗体からの逃避への影響が示唆される。
  16. 感染・伝播性の増加や抗原性の変化が懸念される
    新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の変異株について (第20報)
    」(2022年9月8日9:00時点)
    オミクロン株の中では多くの亜系統が発生しており、BA.5系統が78.2%(亜系統を含む)、
    BA.2系統が2.7%(亜系統を含む)と、全世界的にBA.5系統が主流となっている。
    BA.4.6系統は、BA.4系統と比較して、スパイクタンパク質にR346T変異を有しており、
    スパイクタンパク質の変異による抗体結合部位の構造への影響に伴い
    ワクチン接種による中和抗体からの逃避が示唆される。
  17. 感染・伝播性の増加や抗原性の変化が懸念される
    新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の変異株について (第21報)
    」(2022年10月21日9:00時点)
    これらの亜系統が有する変異はR346、K444、V445、G446、N450、L452、N460、F486、F490、R493といった
    共通の部位に集中する傾向がみられており、ウイルスの収斂進化が起きているとの指摘がある。
    BA.5系統が76.2%、BA.4系統が7.0%、BA.2系統が3.9%
    XBB系統はスパイクタンパク質の受容体結合部位に R346T、N460K、F486Sなどの
    アミノ酸変異を有し、中和抗体からの逃避の可能性が示唆されている。
    BQ.1系統はBA.5系統から、スパイクタンパク質に K444T、N460K変異を獲得しており、
    ワクチン接種や感染免疫による中和抗体からの逃避の可能性が示唆されている。
  18. 感染・伝播性の増加や抗原性の変化が懸念される
    新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の変異株について(第22報)
    」(2022年11月18日9:00時点)
    BA.5系統が74.5%、BA.4系統が4.1%、BA.2系統が7.3%
    XBB系統はスパイクタンパク質の受容体結合部位中の R346T、N460K、F486Sなどの
    アミノ酸変異を有し、中和抗体からの逃避能が上昇する可能性が示唆されている。
    BQ.1系統はBA.5系統から、スパイクタンパク質に K444T、N460K変異を獲得しており、
    中和抗体からの逃避能が上昇する可能性が示唆されている。
  19. 感染・伝播性の増加や抗原性の変化が懸念される
    新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の変異株について(第23報)
    」(2022年12月16日9:00時点)
    BA.5系統が70.1%、BA.2系統が10.5%、 BA.4系統が2.0%
    第22報からの変更点
    ・各変異株の国内外での発生状況の更新
    ・BQ.1系統、XBB系統に関する知見の更新
    BQ.1系統にR346T変異が追加されたBQ.1.1系統などBQ.1系統の亜系統も報告されている。
  20. 感染・伝播性の増加や抗原性の変化が懸念される
    新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の変異株について(第24報)
    」(2023年1月13日9:00時点)
    BA.5系統が63.7%、BA.2系統が15.2%、 BA.4系統が0.7%
    第23報からの変更点
    ・各変異株の国内外での発生状況の更新
    ・中国における変異株の状況についての追加
  21. 感染・伝播性の増加や抗原性の変化が懸念される
    新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の変異株について (第25報)
    」(2023年2月10日9:00時点)
    BA.5系統が65.7%、BA.2系統が14.6%、 BA.4系統が0.3%
    第24報からの更新点
    ・各変異株の国内外での発生状況の更新
    ・中国における変異株の状況についての更新
  22. 感染・伝播性の増加や抗原性の変化が懸念される
    新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の変異株について (第26報)
    」(2023年3月24日9:00時点)
    検出された亜系統のうち上位3位は、XBB.1.5系統(35.1%)、
    BQ.1系統(15.1%)、XBB.1.5系統を除くXBB系統(9.7%)であった。
    日本国内では2022年7月頃にBA.2系統からBA.5系統に
    置き換わりが進み、BA.5系統が主流となったが、
    10月以降はBQ.1系統及びBA.2.75系統の占める割合が上昇傾向にある。

    第25報からの更新点
    ・各変異株の国内外での発生状況の更新
    ・XBB.1.5系統の重症度に関する知見の追加
    ・中国における変異株の状況についての更新
  23. 感染・伝播性の増加や抗原性の変化が懸念される
    新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の変異株について (第27報)
    」(2023年4月21日9:00時点)
    XBB.1.5系統が検出された亜系統の47.9%を占めており、
    次いでXBB.1.5系統、XBB.1.9.1系統、XBB.1.16系統を除くXBB系統(17.6%)、
    XBB.1.9.1系統(7.6%)が多く検出された。
    日本国内では2022年7月頃にBA.2系統からBA.5系統に
    置き換わりが進み、BA.5系統が主流となったが、
    10月以降はBQ.1系統およびBA.2.75系統の占める割合が上昇傾向にあり、
    2023年1月以降はXBB.1.5系統の占める割合が上昇している。

    第26報からの更新点
    ・国内外で検出されたオミクロンの亜系統とその特性についての追加
    ・各変異株の国内外での発生状況の更新
    ・XBB.1.16系統の亜系統に関する知見の追加
    ・中国における変異株の状況の更新を終了
  24. 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の変異株 EG.5.1系統について」(2023年9月7日時点)
    2023年8月25日現在、SARS-CoV-2の変異株はBJ.1系統と
    BM.1.1.1系統の組換え体であるXBB系統が世界的に主流となっており、
    XBB.1.5系統、XBB.1.9系統、XBB.1.16系統など、
    複数のXBB系統の亜系統が報告されている。

    2023年2月に初めて報告されたEG.5系統はXBB.1.9.2系統の亜系統である。
    EG.5系統及びその亜系統はXBB.1.9系統、XBB.1.16系統などの
    一部にみられるF456L変異を有しているほか、
    EG.5.1系統の一部はこれに加えてL455F変異を有しており、
    XBB.1.5系統と比較して免疫を逃避する可能性が高くなることが示唆されている。
  25. 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の変異株 BA.2.86系統について」(2023年9月8日時点)
    2023年8月25日現在、SARS-CoV-2の変異株は
    XBB.1.9系統、XBB.1.16系統など、BJ.1系統と
    BM.1.1.1系統の組換え体であるXBB系統が
    世界的に主流となっている(WHO, 2023a)。

    BA.2.86系統は、スパイクタンパク質にBA.2系統と比較して30以上、
    XBB.1.5系統と比較して35以上のアミノ酸の違いがあることから、
    ワクチンや感染による中和抗体による免疫から逃避する可能性が生じている。
  26. 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の変異株 BA.2.86系統について 第2報」(2023年11月16日時点)
    2022年に主流となっていたBA.2系統の亜系統で、
    過去に報告されたBA.2系統からスパイクタンパク質に
    30以上のアミノ酸変異を有するBA.2.86系統が、
    2023年7月にイスラエルとデンマークから報告され、
    その後、亜系統であるBA.2.86.1系統、BA.2.86.2系統、
    BA.2.86.3系統、JN系統、JQ系統が報告されている。

    BA.2.86系統は、スパイクタンパク質にBA.2系統と比較して30以上、
    XBB.1.5系統と比較して35以上のアミノ酸の違いがあり、
    XBB系統と抗原性が大きく異なり、ワクチンや感染による
    中和抗体による免疫から逃避する可能性が高くなる懸念が生じていた。
    現時点までに、XBB系統感染者の血清において、
    BA.2.86系統の中和抗体の免疫から逃避する可能性は、
    XBB.1.5系統やEG.5系統と同等である一方で、
    ACE2受容体への結合能が高いとの報告がある。




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