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グラム・シュミットの直交化法による
ルジャンドル多項式の導出

ルジャンドル多項式(Legendre polynomial)は、
エルミート多項式(Hermite polynomial)
チェビシェフ多項式(Chebyshev polynomial)と同様、
スツルムリウビル型微分方程式の一つである。
ルジャンドル多項式を導出する際に、多くのテキストでは、

  • ルジャンドルの微分方程式に対し、級数解法を適用する。
  • 母関数から漸化式を導出する。
  • ロドリーグ(Rodrigues)の公式で計算して求める。
という方法をとるが、公式が天下り的に与えられることが多い。
しかし、具体的なルジャンドル多項式を導出するだけなら、
より単純で汎用性の高い、「グラム・シュミットの直交化法」が
存在するのだが、そのことに触れているテキストは少ない。




グラム・シュミットの直交化法:

をルジャンドル多項式Pn(x)の場合に適用すると、
重み関数w(x)が1で、積分範囲が閉区間[-1, 1]なので、

という形式になる。

n=0のとき、

n=1のとき、

n=2のとき、

n=3のとき、

同様にして、順に以下の多項式を得る。

これをグラフ作成ツール「gnuplot」を用いて、グラフ化する。
「gnuplot」を起動して、以下のコマンドを入力し、グラフを生成する。
(勿論、出力先のディレクトリは、各自の環境に応じて適宜変更する。)

set terminal png
set xrange[-1.1:1.1]
set yrange[-1.1:1.1]
set xtics 0.1
set ytics 0.1
set grid
plot 1
replot x
replot (3*x**2-1)/2
replot (5*x**3-3*x)/2
replot (35*x**4-30*x**2+3)/8
set output 'c:\temp\legendregraph.png'
replot (63*x**5-70*x**3+15*x)/8
exit
この方法により生成したグラフを以下に示す。





参考文献

  1. 「これなら分かる応用数学教室―最小二乗法からウェーブレットまで」(共立出版、2003年)



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